2025年3月23日
【経理担当者必見!】ChatGPTのプロンプト集|経理業務に使えるプロンプトをご紹介
近年、ChatGPTなどの生成AIが急速に普及し、ビジネスのさまざまな領域で活用されるようになりました。その中でも、特に注目されているのが経理業務の効率化です。月次の仕訳や請求書管理、経費精算、さらには社内向けレポート作成まで、繰り返しの多い業務がChatGPTによってスムーズにこなせるようになりつつあります。しかし、ChatGPTの性能を最大限に引き出すためには「プロンプト」と呼ばれる指示文が重要になります。本記事では、ChatGPTプロンプトの基本から、経理業務に活かす方法、そして実際に使えるプロンプト例までをわかりやすく紹介します。
目次
ChatGPTのプロンプトとは?
プロンプトとは?
「プロンプト」とは、ChatGPTに対して何をしてほしいかを伝えるための指示文です。難しく思うかもしれませんが、「〇〇についてわかりやすく説明してください」「この文章を丁寧語に直してください」などもプロンプトの一例です。
ChatGPTはこのプロンプトに従って回答を生成します。つまり、どんなプロンプトを入力するかで、出力結果の質が大きく変わるというわけです。
良いプロンプトの条件とは?
ChatGPTの出力精度を左右するのが「プロンプト(指示文)」です。どれほど高性能なAIであっても、曖昧な指示を出してしまえば、意図とズレた回答が返ってくることがあります。逆に、目的や条件を明確に伝えたプロンプトであれば、驚くほど的確な出力を得ることができます。ここでは、ビジネスや経理業務で使える「良いプロンプトの条件」を6つのポイントに分けて詳しく解説します。
① 目的をはっきり伝える
最も重要なのは、「何をしてほしいのか」を明確にすることです。単に「まとめて」「書いて」といった抽象的な言い方ではなく、「○○の要約を300文字で作成して」「〇〇についての業務マニュアルを作成してほしい」といったように、成果物の種類や用途まで明示することが大切です。
NG例:
「仕訳について説明して」
OK例:
「経理初心者に向けて、“仕訳”の意味を簡単な言葉で、具体例を交えて300文字以内で説明してください」
② 前提条件・背景情報を加える
ChatGPTは文脈を理解するのが得意ですが、そのためには事前情報をプロンプト内でしっかり伝えることが重要です。特に経理業務の場合、「会社規模」「相手の知識レベル」「業種」「状況(例:月次処理、決算対応など)」などを伝えると、より適した出力になります。
例:
「従業員数50名の中小企業で経理を担当しています。外部委託している税理士とスムーズにやり取りするための月次報告フォーマット案を作ってください」
③ 出力形式・スタイルを指定する
ChatGPTは、文章の形式・文体・トーンも柔軟に調整できます。指示しなければデフォルトの書き方になりますが、適切に指定することで、社内文書、ビジネスメール、マニュアル、報告書など多様な文書スタイルに対応可能です。
例:
文体:丁寧語・ですます調・口語・カジュアル
書式:箇条書き/段落構成/表形式
トーン:ビジネスライク・親しみやすく・専門的に
「この内容を、経理担当者向けの社内マニュアルとして“箇条書き”で、“敬語”を使って作成してください」
④ 文字数・文量・構成を指定する
出力される文章のボリューム感もプロンプトで調整可能です。特定の文字数や段落構成、見出しの有無などを明記することで、より使いやすいアウトプットになります。
例:
「“インボイス制度の基本”について、見出し付きで3段落構成、合計500文字程度で説明してください」
⑤ 参考データや素材を与える
ChatGPTは、ユーザーが提示したデータや文章をベースにリライト・要約・加工するのが得意です。元のテキストや数値、箇条書きなどをプロンプトに含めることで、より実務に即した出力が可能になります。
例:
「以下の箇条書きをもとに、ビジネスメール形式で報告文を作成してください:
・今月の経費:○○万円・広告費増加・交際費減少・売上前年同月比+◎%」
⑥ トライ&エラーで調整する
最後に大事なのは、「一発で完璧なプロンプトを求めないこと」です。ChatGPTは試行錯誤に向いており、何度か出力を変えて比較しながら、最適な表現にたどり着くのが現実的です。たとえば、「もう少し短く」「カジュアルに」「表形式にしてください」といった再指示を行うことで、最終的な文章のクオリティを高められます。
例:
「先ほどの文章を、200文字以内に要約してください」
「その文を社外向けの提案メールとして書き直してください」
【コピペOK】経理業務に使えるChatGPTプロンプト9選
ここではすぐに経理業務で使えるChatGPTのプロンプトを9個ご紹介いたします。
そのまま使えるプロンプトとなってますが、利用する際は企業名や秘匿性のある情報の活用はうまくぼかして利用するようにしてください。
月次報告書の作成
以下の数値をもとに、月次経営報告の要約をビジネス文書として作成してください。
売上:480万円、支出:290万円、利益:190万円、先月比:+12%。
読み手:社内の経営陣
スタイル:敬語
支払い遅延のお詫びメール作成
支払い遅延についてのお詫びメールを作成してください。
支払い予定日:5月10日
実際の支払い日:5月15日
取引先:ABC株式会社
担当者名:田中様
自社の担当者名:佐藤。
誠意のあるビジネス口調
領収書の内容から勘定科目を提案
以下の領収書情報をもとに、勘定科目を推測してください。
日付:2024年5月2日、
内容:取引先との打ち合わせで使用したカフェ
金額:2,200円
経理初心者でもわかるように、理由も簡単に添えてください。
経理についての新人教育活用
「消耗品費」と「備品費」の違いを、経理初心者に向けて、具体例を交えてわかりやすく説明してください。
経費申請マニュアルの作成
以下の手順をもとに、社内経費申請のマニュアルを作成してください。
① 領収書を提出
②上司に承認を依頼
③経理システムに入力
④月末に処理
⑤翌月給与で精算。
箇条書きでわかりやすくお願いします。
振込処理手順書の作成
社内向けに振込処理の手順書を作成してください。
①振込依頼書の記入
②経理部に提出
③承認印取得
④ネットバンキングで実行
⑤確認報告
新入社員にも伝わるように、丁寧な文でまとめてください。
会計ソフトの選定ポイントの整理
中小企業が会計ソフトを選ぶ際に重視すべきポイントを3つ挙げて、それぞれについて簡潔に説明してください。対象読者は会計に詳しくない経営者です。
請求書チェックリストの作成
請求書の記載内容に不備がないか確認するためのチェックリストを作成してください。
一般的な取引を想定し、必須項目を10項目以内でまとめてください。
業務改善アイデアの提案
経理業務を効率化するための改善アイデアを3つ提案してください。
対象は従業員30名ほどの中小企業で、経理は2名体制です。
ツール導入や業務フローの見直しを含めて提案してください。
まとめ
ChatGPTは、経理業務における「情報整理」「文書作成」「ナレッジ共有」など、多くのシーンで活用できます。そしてその効果を最大限に引き出すカギが、「プロンプトの設計」です。適切な指示を与えることで、ChatGPTは経理担当者の頼れるアシスタントとなり、作業の時短・正確性の向上・教育コストの削減といったメリットをもたらしてくれます。
本記事で紹介したプロンプト例は、明日からでもすぐに使える内容ばかりです。まずは一つでも試してみて、ChatGPTの力をぜひ業務に取り入れてみてください。